どーも、コーヒー大好きIndoです。
「最近、スペシャリティコーヒーってよく聞くけど、実際のところは何なの?」
「スペシャリティコーヒーっておいしいの?」という疑問にお答えしていこうと思います。
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スペシャリティコーヒーとは?
スペシャリティコーヒーを一言で要約すると、
「その土地ならではの魅力のある風味特性を持つコーヒー」です。
いまいち分からないと思いますので、大きく2つの軸で詳細に説明していきます。
- カップの風味に関する評価
- コーヒーの取引、生産に関する評価
1.カップの風味に関する評価
まずは、「スペシャルティ」というくらいですから、風味が格別で、高品質なコーヒーでないとそう呼ばれないです。
風味は、どのように評価されるかと言いますと、
“カップオブエクセレンスにおけるカッピング評価方法に基づき、各評価項目の総和が80点以上であると認められること”
※無欠点かつクリーンカップであることを前提とする。
とあります。(https://www.specialty-coffee.jp/user_data/about)
こちらが、カップオブエクセレンスの評価シート(カッピングフォーム)になります。
香りの評価(AROMAとFRAVOR)
味覚の評価(DEFECTS, CLEAN CUP, SWEET, ACIDITY, MOUTH FEEL, AFTERTASTE, BALANCE)
全体的な評価(OVERALL, 好みの評価)
から、その豆の得点を決定します。
80点以下のコーヒー豆もプレミアムコーヒー(ブルーマウンテン、ハワイコナなど)、コマーシャルコーヒーとして適正に取引されます。こんな形のピラミッド構造で表されることが多いです。
ちなみに、欠点とは、欠点豆と言って、カップの風味に悪影響を起こす豆のことです。農作物なので、必ず発生します。
生産者の選別や、焙煎士のハンドピックなどで欠点豆を取り除くことで、雑味のないクリアなコーヒーとなります。
より詳しい欠点豆の情報は、こちらが詳しいです。
2.コーヒーの取引、生産に関する評価
スペシャリティコーヒーは、「トレーサビリティが明確であること」、「サスティナビリティ(持続可能性)があること」が重要です。
トレーサビリティ
トレーサビリティとは、「国」「地域」「農園」「農園のどの区画」「品種」「精製法」「乾燥法」などなど・・・生産時の条件が消費者にも分かるように、生産工程が明らかで透明性があることです。
これが明確だと、「この精製法なら、甘みの強いコーヒーかな?」など、狙いの風味を持つコーヒーにたどり着くための手助けになります。
また、トレーサビリティがはっきりしていることは、
産直の生産者の顔が貼られている商品と同じで、消費者側からしても安心感があって、他の商品より高くてもその理由が分かるため、適正な価格で購入することができます。
またまたコメで例えると、「魚沼産コシヒカリ」と「新潟県産のコシヒカリ」では同じコシヒカリでも粒の大きさや甘さなどに違いがあります。そしてその情報が明確になっているからこそ、消費者も欲しい味のコメを適正な価格で購入するわけです。
サスティナビリティ
「持続可能性」とも訳される言葉で、高品質のコーヒー豆を将来も持続的に生産→消費する仕組みができていることを指します。
コーヒーは商品作物なので、市場で取引されます。
せっかく高品質のコーヒーを手間ひまかけて育てたのに、その豆がほかの豆と同じ市場で取引される以上、安い値段でしか売れない、という事態が昔起こっていました。
となると、農園側も、低品質で生産性の高い豆を作ろうとします。
すると、市場の豆が増える→価格が下がる→儲からなくなる→ますます量を増やす・・・という悪循環に陥り、コーヒーの生産者が廃業、という事態に陥ります。
この悪循環を断ち切り、高品質な豆を持続的に生産することができるようにするために、スペシャリティコーヒー協会(SCA)が立ち上げられました。
日本にも日本スペシャリティコーヒー協会(SCAJ)があります。(http://scaj.org/)
スペシャリティコーヒーは、持続可能、という観点で、以下の3点が重要です。
- 自然環境を無視して、農薬・化学肥料を大量に使用した生産をやめよう(環境)
- 奴隷や違法な低賃金で労働者を雇わない(雇用)
- 高品質な豆は、それに見合う金額で取引しよう(公正な取引)
一言でいうと、いいものはいいときちんと評価し、それを生産側に還元し、環境にも優しく育てよう、という取り組みです。
そうして、農園の生産者も、高品質のコーヒーを購入し消費する人も、みんながハッピーになる好循環が生まれ、持続可能なコーヒー生産の仕組みとなります。
スペシャリティコーヒーのことが理解できたらコーヒーがもっと楽しくなる
いろいろと書いてきましたが、スペシャリティコーヒーをまとめると、
1.その土地の特徴がみられる、カップの風味が素晴らしい「高品質なコーヒー」
2.次の世代まで生産が続けられる「持続可能なコーヒー」
ということになります。
先進諸国にいる我々は、生産者側の感覚を忘れがちですが、多くのプロセスに気を遣い生産してくださる皆さんのおかげで、我々は「コスタリカのブラックハニーは本当に甘い!」や「パナマのゲイシャはレモンの酸味と香りが素晴らしい!」と、うんちくを垂れることができるわけです。
スペシャリティコーヒーという一言には、このような想いと情熱があることを忘れることなく、感謝の気持ちを持ってコーヒーを楽しんでほしいと、Indoは切に望みます。
素敵なコーヒーライフを。
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